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ドル円環境認識ダウントレンドからアップトレンドの転換点は?

2025/01/02

環境認識は重要

ドル円(USD/JPY)の為替相場におけるトレンド転換は、トレーダーにとって重要な関心事です。

特に、ダウントレンドからアップトレンドへの転換点を正確に見極めることは、

効果的な取引戦略を立てる上で不可欠です。

本記事では、2021年のドル円の日足チャートを例に

移動平均線(MA)や指数平滑移動平均線(EMA)を活用した

トレンド転換の認識方法について詳しく解説します。

 

USDJPYドル円(日足)を見てみましょう。

2021年のUSDJPYドル円の日足の画像ですが

2020年6月8日を起点にすると
ダウントレンドでした。

2021年1月5日までは
分かりやすいダウントレンドでしたが

2021年1月29日に
62EMAを上抜けました。

それまでは62EMをタッチしたら
下落してましたが、環境が変わったかもしれない。
800MAに向かっていくのか?

という
環境に変化していきました。

一段づつ上抜けするか
認識する必要があり

それ以降は
高値と安値を切り上げながら

144EMAを上抜けし
200MAを上抜けした後は
800MAに向かっていく上昇の流れ。

2021年3月5日に
800MAにタッチしました。

800MAにタッチしましたので
そこで一旦トレンドがリセットされます。

3月5日以降のトレンドは
ダウントレンドが終焉を迎える
ニュートラルなフェーズの環境認識になります。

ダウントレンドのフェーズから、
MA同士がクロスし
(どこか1箇所でもクロスすれば)
ダウントレンドが弱まったことを疑います。

このチャートですと
まだMA同士がクロスをしてないが
間隔が狭くなっているので
ダウンドレンドは弱まったと判断。

まずは
62EMAが800MAの上に出たなら、
アップトレンドの転換を疑うフェーズであり、

62EMAがまずは144EMAを切り下げたなら、
ダウントレンドの再開を疑うフェーズ。
このチャートを見る限り
ニュートラルなフェーズということになります。

ニュートラルな環境が2021年9月末まで続いて

2021年10月中旬に直近の高値をブレイクして

アップトレンドへ転換していきました。

ドル円の環境認識を解説

ドル円の環境認識を解説していきます。

1. ダウントレンドの特徴と初期の兆候

2020年6月8日を起点に、ドル円は明確なダウントレンドを形成していました。

この期間中、価格は62EMAに接触するたびに反落し、下落基調を維持していました。

しかし、2021年1月29日に価格が62EMAを上抜けしたことで、

市場環境に変化の兆しが見られました。これは、従来のダウントレンドが弱まり

上昇への転換が起こる可能性を示唆しています。
 

2. 移動平均線の役割とトレンド転換の確認

移動平均線は、トレンドの方向性や強さを判断するための重要な指標です。
特に、62EMA、144EMA、200MA、800MAなどの
異なる期間の移動平均線を組み合わせて分析することで
より精度の高い環境認識が可能となります。

 

  • 62EMAの上抜け: 2021年1月29日に価格が62EMAを上抜けしたことは、ダウントレンドの終焉と新たな上昇トレンドの始まりを示唆する重要なシグナルです。
  • 144EMAと200MAの突破: その後、価格は高値と安値を切り上げながら、144EMAと200MAを次々に上抜けしました。これらの移動平均線の突破は、上昇トレンドの強まりを確認する要素となります。
  • 800MAへの到達: 最終的に、2021年3月5日に価格が800MAに到達しました。800MAは長期的なトレンドを示す指標であり、ここへの到達は一旦トレンドがリセットされるポイントと考えられます。


3. ニュートラルフェーズの認識とその重要性

800MAに到達した後、市場はニュートラルなフェーズに移行しました。

この期間(2021年3月5日以降)は、ダウントレンドが終焉を迎え、

新たなトレンドの形成を待つ段階と捉えられます。

  • 移動平均線のクロス: 移動平均線同士がクロスすることで、トレンドの転換を確認できます。例えば、62EMAが144EMAを上抜けする場合、アップトレンドへの転換を疑うシグナルとなります。逆に、62EMAが144EMAを下抜けする場合、ダウントレンドの再開を示唆します。
  • 移動平均線の間隔: 移動平均線同士の間隔が狭くなることは、トレンドの弱まりを示す兆候です。このチャートでは、移動平均線の間隔が狭まっているため、ダウントレンドが弱まったと判断できます。



4. アップトレンドへの転換とその確認

ニュートラルな環境は2021年9月末まで続きましたが、
10月中旬に直近の高値をブレイクしたことで、
アップトレンドへの転換が確認されました。

  • 高値のブレイク: 直近の高値を上抜けすることは、買い圧力の強まりを示し、アップトレンドへの転換を確認する重要なポイントです。
  • 移動平均線の配置: アップトレンドでは、短期の移動平均線が長期の移動平均線の上に位置する傾向があります。このチャートでも、62EMAが144EMAや200MAの上に位置し、上昇トレンドの強さを示しています。



5. トレンド転換を見極めるためのポイント

トレンド転換を正確に見極めるためには、
以下のポイントに注目することが重要です。

  • 移動平均線のクロス: 短期と長期の移動平均線のクロスは、トレンド転換のシグナルとして有効です。ゴールデンクロス(短期線が長期線を上抜け)は上昇トレンドへの転換を、デッドクロス(短期線が長期線を下抜け)は下降トレンドへの転換を示唆します。
  • 高値・安値の切り上げ/切り下げ: アップトレンドでは高値と安値が徐々に切り上がり、ダウントレンドでは切り下がる傾向があります。このパターンを確認することで、トレンドの方向性を判断できます。
  • 出来高の変化: トレンド転換時には、出来高が増加することが多いです。特に、価格が重要なサポートやレジスタンスを突破する際の出来高の増加は、トレンド転換の見極めの判断材料になります。



6. トレードの実践例と教訓

トレンド転換を見極める理論を学んだら、
実際のトレードに活用することでさらに理解を深めることができます。
以下に、トレンド転換を意識したトレードの実践例を紹介します。

 

実践例1: アップトレンドへの乗り換え

  1. 市場環境の観察: 62EMAが144EMAを上抜けた直後に価格が直近の高値をブレイク。
  2. エントリーポイント: ブレイク後の押し目を狙ってエントリー。サポートラインを基準にストップロスを設定。
  3. エグジット戦略: 価格が800MAに近づき、過去のレジスタンスゾーンと重なる地点で部分的に利益を確定。

このトレードでは、トレンド転換の確認と移動平均線のクロス、チャートパターンを組み合わせて成功した例となります。
 

実践例2: ダウントレンドの再開を回避

  1. 市場の不確実性: ニュートラルフェーズに突入し、62EMAが200MAを下回る兆候を確認。
  2. ポジションの調整: 明確な方向性が出るまでポジションを軽くし、新たなトレンドを待つ戦略を採用。
  3. 結果: 大きな損失を回避し、新たなアップトレンドの初動を捉える余裕を確保。

このような慎重なアプローチは、不確実性が高い環境でのリスク管理に役立ちます。
 


7. トレンド転換を学ぶメリット

トレンド転換を理解し実践することで、
トレードだけでなく、以下のような多くのメリットを得られます。
 

自信を高める

相場分析のスキルが向上すると、自分の判断に対する自信がつきます。
冷静に状況を把握し、感情的なトレードを避けることが可能です。
 

資産管理の精度が向上

トレンド転換を把握することで、リスクをコントロールしつつ、
利益を最大化するチャンスを捉えることができます。
 

長期的なトレードスキルの成長

移動平均線や価格の動きを理解することで、他の金融商品や市場でも応用可能なスキルを習得できます。



8. まとめ: トレンド転換を味方にしたトレードのすすめ

FX取引で成功するためには、トレンド転換の理解とその活用が鍵となります。

移動平均線やチャートの動きを通じて市場環境を把握することで、

トレーダーとしてのスキルを着実に高められます。

本記事で紹介した方法を参考に
トレンド転換を見極める練習を重ねてみてください。
 

学び続けることで、相場への理解が深まり
より安定したトレードを実現できるでしょう。

 

為替義塾大学では、皆さんが知識とスキルを磨き

トレードの楽しさを体験できるようサポートしてまいります。

ぜひ一緒に成長していきましょう!